近年話題になっているAR(拡張現実)に興味をお持ちの方もいるでしょう。そしてビジネス方面でARを活用したいと考える方もいるはずです。
そこでこの記事では、AR教育の魅力や事例、AR教育の必要性を紹介します。また、AR教育アプリ・サービスの開発を検討している人向けにおすすめの動き方もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
AR教育とは?
AR教育とは、ARが持つ拡張現実という仕組みを利用して教育や研修を実施することです。ARグラスやVRヘッドセットを着用して現実世界にARを出現させ、教育機関や企業で活用してもらうために開発されました。
従来、教育や研修のためには、資料を出力する準備や研修道具を用意しなければなりません。一方AR教育なら、ARで表示できるデータだけあれば、荷物の用意が不要です。
参加者はARを通じて資料や3Dモデルをチェックでき、擬似的に教育や研修を体験できます。本記事では、AR教育をより具体的に知っていただくために、提供されているアプリや事例情報を紹介します。ぜひ開発の参考にしてみてください。
AR教育として提供されているおすすめアプリ
すでに世界では、AR教育用としてさまざまなアプリが提供されています。詳しいサービスを画像付きで解説しているので、まずはコンテンツやアプリに触れてみてください。
- ARpedia
- Wonderscope
- Merge Cube
①ARpedia
ARpediaは、幼児向け英語教材として販売されているAR絵本です。タブレットとAR技術が組み込まれた本を組み合わせて利用するのが特徴で、開いたページに合わせてARが起動しタブレット上に映像が表示されます。
約10冊のコンテンツが用意されており、ページごとに異なるギミックが搭載されているのが特徴です。iOSおよびAndroidに対応しているため、一般家庭向けのサービスとして話題を呼んでいます。
②Wonderscope
Wonderscopeは、韓国科学技術院の研究チームが開発した科学博物館向けのARデバイスです。展示物にインプットされているARを読み込むことによって、画面上に3Dのギミックが起動します。
ある場所でアプリを起動すると、キャラクターが登場して説明を行うほか、博物館にある体験施設のゲームやデモンストレーションに利用できるのが魅力です。大人も子供も楽しめる魅力的なAR学習アプリであるため、展示会や発表会といった場のAR技術として応用できるでしょう。
③Merge Cube
Merge Cubeは、作成した3Dモデルを手のひら上に表示できるARツールです。作成した3Dモデルは、ただ表示できるだけでなく手のひらで移動・回転できます。さらには、表示した3Dにアニメーションを反映できるのが特徴です。
子供向けのゲームツールとして楽しむことはもちろん、3D制作と組み合わせれば、AR教材としても活用できます。3Dモデルをベースに授業したい、学習用に実物を用意するのには費用がかかるという場合には、Merge Cubeを用意するのがおすすめです。
AR教育の国内開発・導入事例
AR教育は、すでに国内でも開発と導入がスタートしています。定期的にイベントも開催されているので、AR教育を始める参考にしてみてください。
- 三重県桑名市|AR理科授業
- 関西大学|幼児学習
- 東京メトロ|社員研修アプリ
①三重県桑名市|AR理科授業
三重県桑名市では、日本の小学校で初めてAR技術を導入したタブレットを用意し、理科授業が実施されました。
使用したのは世界最先端のAR/VRテクノロジー「Creator AVR」であり、生き物の3DデータをARで表示し、動きや身体の仕組みを学ぶ授業を行います。子どもたちはタブレットを扱いARを読み込ませる動作を覚えたほか、実際に生き物の動きをみながら、理科の学習に励んでいる様子が写されています。
「Creator AVR」における、教育・トレーニング・職場効率の改善に繋がる有効なツール提供の機会となりました。
②関西大学|幼児学習
関西大学では、幼児の表音文字の理解を手助けするシステムとして、ARでキャラクターを表示するシステムを開発しました。
写真のように「う」「さ」「ぎ」というカードを並べることによって、特定の動物が表示されるのが特徴です。一方、間違った並びにするとキャラクターが表示されないというプログラムが組まれているため、成功体験を与える幼児教育のシステムとして実験が行われています。
③東京メトロ|社員研修アプリ
東京メトロでは、土木構造物の維持管理教育としてAR技術を導入したアプリを研修用に開発しました。
専用のAR読み込みマーカーを設置することによって、構造物の劣化状況を表示できるのが特徴です。現実世界ではキレイな構造物でも、AR上では劣化した状態に見えるため、わざわざ劣化した構造物まで移動することなく研修を始められます。
ARアプリで模擬的に学んだ知識を、そのまま現場に適用できることから、安全かつ時間的制約を考慮した研修の実施が可能です。
AR教育が国内で求められている理由
AR教育は、現代の教育環境に欠かせない便利なコンテンツだといえます。なぜなら、技術力の向上に伴い、実現できる映像表現の幅が広がっているからです。
そのひとつとして、AR・VR・MRを含むXRの技術が挙げられます。なぜ国内でAR教育が必要なのか、2つの視点から解説していきます。
①XRデバイスの普及
2023年より、新たにAR・VR・MRの技術を含むXRデバイスが登場しました。
XRは、ヘッドセットデバイスを通じて現実世界にブラウザや3Dモデルを表示できる技術です。ハイクオリティな映像を表示できるほか、日常生活と同時進行でXRを楽しめるため、ARを含む学習教材を学びやすくなりました。
従来のVRゴーグルとは違い、移動しながら3Dモデルをチェックできるようになったため、AR学習を導入しやすい環境が整い始めたのです。
②オンライン授業の導入
2019年より流行し出した新型コロナウイルスの影響を受け、ビデオ通話によるオンライン授業が普及しました。離れた場所でコミュニケーションをとることが増え、画面上で学習するケースも多々あります。
しかし、オンライン授業の場合、モノを使った授業や研修が伝わりにくいというデメリットがあります。この問題を解決するのがAR教育です。
伝えたい情報やモノをARを通じて説明すれば、離れた場所にいながら疑似的にリアルな体験ができます。ARはスマートフォンやタブレットといったデバイスでも利用できるため、情報を届けやすくなるのが魅力です。
AR教育アプリの開発はSOFTASIAにご相談ください
AR教育は、離れた場所にいる人にリアルな体験をしてもらえるほか、場所や時間に依存しない教育・研修に役立ちます。
もしAR技術を活用した教育アプリの開発を検討しているのなら、AR・VR・MRの開発を得意とするSOFTASIAにご相談ください。オフショア開発を活用して、低コストでAR教育アプリ開発を実施できます。
おわりに
この記事では、近年話題を集めるAR教育のおすすめアプリや事例、開発がおすすめな理由を紹介しました。
AR以外にもVR・MRといった技術は、これからも注目が集まっていく魅力的な映像表現です。SOFTASIAでは、AR・VR・MRに関するコンテンツ情報を提供しています。開発のご相談も承っていますので、気になること不安なことをご相談ください。
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