「アプリケーション開発するときにはSaaSというのが役立つらしい。でも、この業界ってどんなことをしてるの?」
アプリケーション開発に興味をもつ人の中には、なぜSaaS業界が役立つのかわからない人もいるはずです。
今回はSaaSについて興味があるけど「まずは基本情報から理解していきたい」という人を対象に、SaaS業界の概要、SaaSアプリケーション開発が人気の理由、開発事例について解説します。アプリ開発を始める前に知っておきたい情報を整理しましたので、チェックしてみてください。
目次
SaaS業界とは?
SaaS業界とは、ユーザーに対しWEB経由でソフトウェアを提供するサービスを行う新興業界のことです。ですがこれはSaaS業界を表面的に表した言葉ですので、じつは幅広くサービス展開しているということが知られていません。
そこで、SaaS業界が行っている活動を3つのポイントにわけてご紹介します。
①クラウドサービスを提供
SaaS業界では、クラウドを通してソフトウェア・アプリケーションを提供しています。簡単に説明すると、事前に用意された汎用的なサーバーとシステムを準備し、そのシステムを基にソフトウェアやアプリケーションを提供しているといった感じです。
従来のソフトウェア・アプリケーションの開発だと、1つ作るのにもサーバーやシステムの構築が必要でした。しかし、SaaS技術を活用することで開発コストを大幅に削減できるようになったのです。
また、今までパッケージ化されたソフトウェア・アプリケーションを一括購入するのが当たり前でしたが、サブスプリクション形式(継続課金)に変わり、安定した収益を生み出せるようになったのもSaaSの良い特徴です。
②営業とエンジニアが活躍
SaaS業界は「SaaSのサーバーやシステムを構築するエンジニア」「販売宣伝を行う営業」に分かれて活動しています。この業界はIT関連の新興業界であるため、現在様々なアプリケーション開発で活躍を見せています。
とくに営業職では「マーケティング」「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」という4つのプロセスで顧客獲得を行っていく高い能力が求められます。
③新興業界であるため実力主義
SaaS業界は、まだ誕生したばかりの新興業界であるため、実力主義的な部分を持つ業界です。
世界的シェアを獲得するSaaSアプリケーションを生み出すことができれば利益を獲得できます。その反面、シェア数が少なければ獲得できる資金も減ってくため、SaaS業界で働く人たちは高い能力を発揮して活動しているのです。
ただし、SaaSシステムを活用することで開発コストを大幅に下げつつアプリ開発が行えるため、低リスクで複数のアプリを提供できる強みを持つのもSaaS業界の特徴です。
新規顧客・継続顧客のことを考えたリサーチや開発計画、そのほか技術的なユーザインターフェースを意識したアプリ提供など、実力主義的な考えで動くのが望ましいと言えます。
SaaS業界が人気の理由
SaaS業界は、アプリ開発を新たなステージに導いてくれる人気の業界なんです。
人気の理由は主に3項目あるため、1つずつ解説していきます。
①場所にとらわれず仕事ができる
SaaS技術を用いたアプリケーションは、インターネット環境にあればWEBを通じて利用できます。そのため、場所にとらわれない働き方ができ、オフィスで働く必要がなくなっていくのです。
そのなかでも大きな理由になるのが新型コロナウイルスのまん延です。リモートワーク・テレワークを余儀なくされた昨今では、自宅で仕事する必要があります。このときSaaSアプリケーションがあれば、会社からPC等を持ち帰ることなく仕事ができるようになるなど、場所にとらわれずに働ける部分が人気を集めています。
②低コストで開発可能
SaaS技術を用いてアプリケーション開発を行うことによって、コストがかかる次の点を解消できます。
- システム構築
- サーバー構築
従来のソフト開発だと、上記2項目は提供するアプリごとに構築する必要がありました。一方、SaaS技術を活用した場合、構築の手間をを大幅に削減できます。
とくに注目したいのが、汎用性の高い既存システムを利用できるということ。これは多くの時間とコストを必要としていたポイントであるため、低コストの中でアプリケーション開発が行えるのは魅力的なポイントだと言えます。
③2024年には1兆円を超える市場規模になると予測
SaaS業界は、すでに世界的な知名度を誇る人気のIT業界です。
現在、SaaS業界は年間約3兆円を超える投資が行われており、ベンチャーキャピタルからの投資金額が右肩上がりであることから、今後もSaaS業界への注目が高まっていくと予想されます。
SaaS業界に期待されること
SaaS業界は、市場規模が大きく低コストでアプリケーション開発ができる業界です。では、SaaSの導入によってどのようなことが期待されるのでしょうか。
結論、SaaS導入によって「オンラインユーザーの獲得」「サブスプリクション提供」などサービスの視野を広げられます。
①オンラインユーザーを獲得できる
WEBの発達により、インターネットを通して仕事をする人が増えています。SaaSアプリケーションは、インターネット環境にある人なら誰でも簡単に接続でき、利用データをクラウド上に保存できるなど自身のPCに保存スペースを設ける必要がなくなりました。
これに伴いオンラインのソフトを利用するユーザーが増えつつあり、業界的にもオンラインユーザー獲得を進める動きがあるのです。
SaaSアプリケーションを提供しておけば、そういったオンラインユーザー獲得に踏み出せます。業務領域の拡大や新規分野の開拓を考えているのならSaaSアプリケーションを視野に入れてみてはどうでしょうか。
②サブスプリクション提供が可能
従来のソフトウェア・アプリケーションは、パッケージ化されたCD焼き込みのオフラインで利用するソフトばかりで、その支払いは一括支払いが一般的でした。しかし、初期費用が高いことやバージョンアップに伴う操作の手間が面倒に感じられていました。
これに対し、SaaSアプリケーションは、サブスプリクション形式(継続課金)で利用することで初期費用が抑えられるようになり、新規利用者の獲得に繋がります。また、バージョンアップなどの作業はWEB上で完結することから、ユーザー側への負担が少なくなったことも関係し、安くアプリケーションを利用できるようになっています。
SaaS業界の事例
インターネットを通じて利用できるSaaSアプリケーション、すでに提供されている有名なサービスが多数あります。
事例を3サービスご紹介しますので、SaaSアプリケーションの利便性についてチェックしてみてください。
①ビジネスチャット「Chatwork」
Chatwork株式会社が提供する和製ビジネスチャットアプリケーションの「Chatwork」は、インターネットを通してチャット、タスク管理、メモ機能をもち、データ共有などもクラウドを通して実施できます。
30万社以上で導入される国内人気の高いChatworkは、SaaS技術を活用し、低コストでPC・スマホなどのデバイス対応を可能としました。
②オンライン会議システム「GoogleMeet」
大手インターネットサービス会社のGoogleが提供している「GoogleMeet」にもSaaS技術が導入されています。
アプリを必要とせずWEBを通したビデオチャットを実施でき、GoogleユーザーでなくてもURLがあれば簡単に参加できるなど、ユーザーニーズに特化したサービスを提供しています。
③プロジェクト管理「Trello」
Ricksoftが提供するタスク管理ツールの「Trello」はビジネス情報共有サービスとして利用されているSaaSアプリケーションです。
インターネット接続により「看板方式」を採用したチームタスクの情報共有、プロジェクトごとに複数のリストを作成できるなど、ビジネス特化型のSaaSサービスです。
おわりに
いかがでしたか?
今回はSaaS業界の特徴、SaaSアプリケーション開発が人気な理由について解説しました。
サービス提供を低コスト化させ、ユーザーニーズに特化したWEBアプリケーションを開発するためにSaaS技術が欠かせなくなってきています。
一括購入だった今までのアプリ購入にサブスプリクション形式を導入し、新規ユーザー獲得にも繋げられるSaaS。開発・提供側としては低コスト・ハイスピードでサービス提供でき、ユーザーとしても、低価格利用、管理の容易化などメリットの多いサービスとなります。
現在ソフト開発やアプリ開発によってサービス提供をお考えだというのなら、SaaSの技術を活用して、アプリケーション開発を始めてみてはどうでしょうか。
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