ブラウザ上で実施するリサーチや入力作業に手間を感じていないでしょうか。
中には、何度も同じ行動を繰り返すことがあると、手間やストレスを感じている方もいるはずです。
それならぜひ、ブラウザの入力操作を自動化できる「Selenium」というRPAツールを利用してみてください。
Seleniumを利用する実行環境や導入するメリット・デメリット、活用用途を解説しているので、業務効率化の参考にしていただけると幸いです。
目次
Seleniumを使用したブラウザ自動化とは?
仕事を進める際、何度も繰り返し同じことを繰り返さなければならないシーンはないでしょうか。
例えば、次の情報を何度も入力しなければならない、同じページから更新情報を集めなければならないなど、単純作業に疲れを感じている方もいるはずです。
操作が一度きりであれば特に問題はありませんが、長期的にブラウザ上で単純作業が発生する場合には、どうにかできないか考える方も多いでしょう。
実はこういった手間のかかる操作を、とあるツールで自動化できるとご存じでしょうか。
このとき役立つのが、ブラウザ自動化のRPAツールである「Selenium」です。
いったいどのようなポイントで業務の役に立つのか、詳しくご説明いたします。
Seleniumによるブラウザ自動化のメリットとデメリット
Seleniumは、ブラウザ上の操作をまるごと自動化できる便利なRPAツールです。会員登録の手間はもちろん、情報リサーチなどにも活用できます。
そこでまずは、Seleniumを導入するメリット・デメリットを紹介します。
なぜ導入すべきなのか、何に気を付けるべきなのか確認していきましょう。
Seleniumを使うことで得られるメリット
Seleniumのメリットは、無料で作業省力化、そして作業効率を向上できることです。
従来インターネット上から情報を集めるとき、情報を入力するのは人間の手作業が必要でした。
また、現代においても手作業で対応する項目が複数あります。
一方、Seleniumがあれば、人間の実施する行動をすべてレコーディングし、同じ動作を繰り返してくれるようになるのです。
例えば「特定のページのある項目が自動で更新されるため。定期的に情報を集めてほしい」「あるページに追加登録された情報があれば通知してほしい」ということを自由に設定できます。
RPAツールには、設定次第で無限大な活用方法があります。
ブラウザ上の作業をまるごと自動化できるため、これまでにかかっていた手作業による手間を削減してみてはいかがでしょうか。
Seleniumを使うことで生じるデメリット
ブラウザ上の操作を自動化できるSeleniumですが、次のようなデメリットがあります。
- 設定先のURLに変更が加わると動作しなくなる
- ブラウザ操作以外には対応できない
- ブラウザのUIが変更されると動作しなくなる
例えば、大がかりな設定を行い、自動化の仕組みをつくることはできますが、設定したURLやブラウザのUIが変更・更新されて内容が書き変わると、Selenium自体にエラーが起きてしまいます。
最初のうちは動作してくれるけれど、いつの間にか動かなくなったというケースがあるため、定期的なメンテナンス・修正が必要だと覚えておきましょう。
無料で利用できるがゆえに柔軟さに劣る部分があるので、設定変更が加わりやすい範囲を理解したうえで自動化をスタートしましょう。
Seleniumブラウザ自動化の実行環境
Seleniumを使ってブラウザ自動化を実行したいのなら、次の実行環境を準備しましょう。
- Python(プログラミング言語)
- Seleniumライブラリ
- GoogleChrome
- GoogleChromeDriver
Seleniumは、Pythonの環境でコーディングを行うことによって実施できます。
Seleniumのライブラリを理解したうえでコーディングしなければならないため、Pythonの知識が必要だと覚えておきましょう。
もしPythonが使えないとお悩みなら、開発会社に相談することをおすすめします。
解決したい問題や目標に合わせて、プロの開発技術者が最適な提案を実施してくれるでしょう。
Seleniumのブラウザ自動化の活用例
Seleniumは、いったいどのようなことに利用されているのでしょうか。
実際に企業が活用している事例を2つ紹介します。
「自動化したいけど、具体的な目的をイメージできない」とお悩みなら、ぜひ用途と活用例を参考にしてみてください。
事例①運用している企業SNSの登録解除
Seleniumは、企業が運営しているTwitter、InstagramといったSNSを自動化できます。
例)企業アカウントをフォローしている人に対しては相互フォローを行っているが、登録解除された場合に、対象者を自動で登録解除したい
例えば、次の流れで相互フォロー解除アカウントのフォローを解除できます。
- アカウントの設定値を入力する
- SNSログインのURLやログインの自動入力、クリック動作を設定する
- フォロワーの変動や解除数チェック動作を設定する
- 対象者の解除機能を設定する
各種項目はそれぞれ、Seleniumのライブラリを使って設定可能です。
クリック、入力といったひとつひとつの動作入力が必要ですので、細かく設定していきましょう。
事例➁広告表示のチェックテスト|Yahoo!Japan
検索ブラウザを提供しているYahoo!Japanでは、ブラウザに掲載する広告の位置が正しいのか、見切れていないかといった情報を確認するために、Seleniumを活用しています。
通常、人の操作をとおして検索画面を開くことによって広告画面が表示されますが、何度も同じ動作を繰り返すのは酷です。
また、何千回、何万回とテストするためには何日もの時間が必要でしょう。
これに対しSeleniumで広告の表示チェックを設定すれば、何日もかかる作業を数時間程度に短縮できるようになります。
また、Yahoo!Japanに関わらず、何度も同じ動作を繰り返す作業に、チェックテストを活用できます。
リソースの削減としての効果を期待できるため、繰り返しチェックに活用してみてはいかがでしょうか。
Seleniumは企業課題を解決する?
少子高齢化や日本経済の衰退を皮切りに、最近、作業効率化、生産性向上が求められるようになってきました。
しかし、そのような状況に対し危機感を感じていない人も多く、これまでの手作業による繰り返し作業を、現在も続けている人が大勢います。
しかし、進行し続ける少子高齢化といった問題に対し、徐々に負担の増加を感じている方も多いはずです。
この際に役立つのが、手作業を自動化できるRPAツール「Selenium」です。
ブラウザ上の作業を手軽に自動化できるため、ロボットの力を借りて手軽に作業効率化や生産性向上を実現できます。
そして中には、自社でもSeleniumを導入したいと考える人もいるはずです。
ただし、社内リソースで設定に対応できない、設定の知識がないとお困りの方もいるでしょう。
それならまずは、プログラミングや開発のプロである開発会社に相談してみてはいかがでしょうか。
経験豊富なプロの開発技術者から最適なアドバイスをもらえます。
企画から開発・運用までワンストップ対応してくれる会社もあるので、気になること・不安なことを連絡してみてください。
またSOFTASIAでは、Pythonを活用した開発、Seleniumによる自動化設定サービスを提供しています。
自社で自動化を行えないとお悩みなら、お気軽にご相談ください。