・企業活動の改善にBIツールが使えるらしいが、どういったものなのかわかっていない
・BIツールを導入するならどういった注意点があるのか、うまく導入するポイントを知りたい
といった悩みや疑問にお答えする記事です。
最近、BIツールという言葉を耳にしませんか。
企業の情報を整理してくれると聞くので企業活動をしやすくなりそうですね。
しかし、目的にあったBIツールを選定しないと導入に失敗する可能性があります。
そこで本記事ではBIツールの導入を考えている人向けに、BIツールとは何かを解説します。
この記事を読めば「BIツールの導入を成功させるポイント」がわかりますので最後までチェックしてみてください。
目次
BIツールとは
BIツール(Business Intelligence Tool)とは、データ分析を容易にするために情報を可視化してくれて「ビジネスの意思決定」をサポートするツールです。
導入している企業では下記のように様々な業務に利用しているケースが多いです。
- 売上のデータや財務情報をもとに経営層が予算編成の計画をたてる
- 従業員の勤怠管理や採用など人事データの分析に利用
- データをまとめてグラフを作成したり集計業務をサポート
企業活動によって蓄積されたデータを分析して業務を効率化できるので導入する企業が増えています。
BIツールの主な機能
主な機能には下記のものがあります。
- レポーティング
- OLAP(オーラップ)分析
- データマイニング
- プランニング
一つずつ解説しますね。
レポーティング
業務で溜まったデータを監視して対策するための機能です。
BIツールを使って定期的に図表を作成して、下記のように利用するケースが多いです。
- 定例会議などの資料
- 定点観測するためのダッシュボード
Excelを使って毎回グラフの数値を変更したりといった手間から解消されます。
また、BIツールで作られたデータを見て問題点を発見した場合、即座に分析して対処することが可能です。
OLAP(オーラップ)分析
OLAP(Online Analytical Processing)とは、オンライン分析処理です。
主にレポーティングしたデータを分析して、問題点の把握や売上アップの施策を検討するために利用されます。
例えば自社で販売している商品の売上が下がった場合、全体的に下がったのか?特定の地域や店舗で下がったのかなどの情報が見れます。
BIツールを導入すれば、早期に問題点を把握できますよ。
データマイニング
データから新たな気づきを得ることができます。
特にビッグデータを利用して下記のような分析を行うケースが多いです。
- クラスター分析
- 相関分析
- 回帰分析
企業活動によってたまったデータを様々な角度から見ることで、問題点に対して対処法のヒントを得ることができますよ。
プランニング
過去の傾向を把握して、シミュレーションに使われる機能です。
経営層が予算の設定や売上目標を決めるなど計画を立てるのによく利用されます。
計画の策定は企業活動を行う上で大切なことです。
BIツールを利用すると、過去の実績をふまえた具体性があり精度が高い計画をたてられるでしょう。
BIツールを導入する際の注意点
それは解決したい課題を明確化することです。
BIツールを導入するだけでは効果が低いからです。
下記のようなケースがあります。
- 現場で今まで使っていたツールからBIツールに変わり生産性が下がる
- 導入したものの現場での利用が浸透しない
- ツールの選定が誤ってしまい問題点の把握ができなかった
せっかく導入してもBIツールが活用ができなければ無意味になります。
BIツールは課題を設定して、課題を解決するためのツールを選定するのが大切です。
導入する時のポイントを次の章で解説しますね。
BIツールを導入する際の3つのポイント
BIツールを導入する際の3つのポイントは下記のとおりです。
- 企業形態にあったBIツールを選定する
- 企業のITレベルにあった利用形態のBIツールを選ぶ
- スモールスタートする
順番に解説しますね。
企業形態にあったBIツールを選定する
企業や使う人によって選定すべきBIツールがあるからです。
代表的なBIツールの種類は下記の3つがあります。
種類 | 基幹系統合型 | 特化型 | アウトプット専用型 |
概要 | 社内システムと連携して、データ分析が可能となる | BIツールだけで独立している(社内システムとの連携なし) | 分析結果のビジュアル化がメイン |
注意点 | ・他システムと連携するための開発が必要になる
・さまざまな部門と連携しないと使えないので、組織横断的なプロジェクトを立ち上げる必要あり |
・規模が大きく2つにわかれるので、目的をはっきりしてのツール選定が必要
1.様々な分析ができるが開発が必要なもの 2.機能が限られるが開発がなく利用できるもの ・既にあるデータからしか分析できない |
基幹統合系や特化型と異なり、データの収集や加工などができない |
代表例 | ・Tableau
・Qlil Sense |
・Power BI
・Domo |
・Amazon Quick Sight
・Google Data Portal |
おすすめな企業 | ・大企業
・昔から蓄積されたデータを大量にもつ企業 |
・中小企業
・ベンチャー企業 ・基幹システムが導入されていない企業 |
・小規模
・ベンチャー企業 ・企業内の1、2部門だけ |
BIツールによってはできないことや、他のシステムと連携できるなど様々な要素があります。
企業の現状を把握したうえで、目的にあったBIツールを選定しましょう。
企業のITレベルにあった利用形態のBIツールを選ぶ
BIツールの利用形態でも導入しやすさがあるからです。
利用形態には大きくオンプレミス型とクラウド型があります。
特徴をまとめると下記のとおりです。
オンプレミス型 | クラウド型 | |
運用 | 自社でサーバーなどを用意して構築するので難しい | 自社でサーバーなどの準備が不要なのでハード面の運用が楽 |
費用 | 自社で高額なサーバーや機器などを準備するので高い | クラウドベンダーに利用料金を払うが、高額なサーバーを買ったりメンテナンスするよりは安価なケースが多い |
導入までの時間 | 一からシステムを構築するので時間がかかる | サーバーの構築などが不要なので時間が短い |
アクセスのしやすさ | 自社内のサーバーのみ設定できる | ネットワークが繋がるスマホやパソコンであれば接続可能 |
セキュリティ | 自社ネットワークで構築するため接続しにくい
(サーバーに侵入されるリスクがあるので、絶対安全ではない) |
つながりやすい反面パスワードが漏れた時のリスクがある(クラウド企業がセキュリティ対策をしているので危険すぎるわけではない) |
自由度 | 自社の運用にあわせてカスタマイズできるので自由度が高い | 機能に制限があるので自由度が低い |
おすすめな企業 | BIツールと現在使っているシステムを連携したり、企業独自のデータを分析したい企業 | ・小規模な企業や大きなシステムが構築されていない企業
・ITインフラの予算を抑えつつBIツールを導入したい企業 |
利用形態によってもできることや、運用のしかたなどが変わります。
自社の状況に合うものをサービスを使いましょう。
スモールスタートする
大規模にBIツールの導入を始めると失敗するリスクが高まるからです。
例えば企業の分析のためにオンプレミスで基幹システムを導入を検討すると、時間や費用がかかります。
さらに自社内でBIツールの利用に賛成する人が少ないと、導入しても運用がうまくいかないケースがあります。
まずは業務の一部分だけでもクラウド型やアウトプット専用型などを導入してみるとよいでしょう。
BIツールの結果がよいと周りから認知されると、開発に対して協力を得やすくなりプロジェクトが進めやすくなりますよ。
まとめ:BIツールは今後の企業活動を支えるツールになるので自社の状況にあわせて導入しよう
BIツールは、データ分析を容易にするために可視化してくれて「ビジネスの意思決定」をサポートするツールです。
下記のような業務に利用されるケースが多いです。
- 売上のデータや財務情報をもとに経営層が予算編成の計画をたてる
- 従業員の勤怠管理や採用など人事データの分析に利用
- データとまとめてのグラフ作成や集計業務をサポート
BIツールの主な機能には下記のものがあるので、業務の何に使えるか把握しておきましょう。
- レポーティング
- OLAP(オーラップ)分析
- データマイニング
- プランニング
BIツールを導入する際の注意点としては、解決したい課題を明確化することです。
課題が明確にならないと、自社の課題を解決すべきツールを選定できず、導入が失敗するかもしれません。
BIツールの導入を成功させるポイントは下記の3つです。
- 企業形態にあったBIツールを選定する
- 企業のITレベルにあった利用形態のBIツールを選ぶ
- スモールスタートする
最初から企業の全てを分析するよりも、少しずつBIツールを導入していき社内で実績を積んでいくとよいでしょう。
SOFTASIAでは、あなたのBIツールの導入をサポートしております。
どういった課題があるか、予算の悩みや要員のことなど、無料で相談を受け付けておりますので、こちらから問い合わせください。
この記事が「BIツールとはなにか?導入に悩む方」の参考になれば幸いです。