AI開発に興味がある人も多いでしょう。しかし、初挑戦にも関わらず、高額な費用を支払うのに抵抗をお持ちではないでしょうか。
そこでこの記事では、AI開発に利用できるソフトの無料と有料の違いやAI開発ソフトの選び方、そして無料で使えるおすすめAI開発ソフトを紹介します。
目次
AI開発とは?
AI開発とは、マシンラーニングやディープラーニングと言われる「AI技術」をシステムやソフトに導入し、学習機能をもたせることです。蓄積した過去のデータを活用し、次のように広い分野で役立っています。
- 写真編集
- 加工作業における欠品分類
- 自動運転
- パーキング監視
例えば、スマートフォンにインストールするアプリケーションや、よく行くお店にもAI技術を使った開発機能が利用されています。今やAI技術は、サービス向上に無くてはならない重要な項目となっており、AI開発のニーズが高まっているのです。
AI開発ソフトの無料と有料の違い
AI開発を実施するためには、専用のソフトが必要です。このとき、AI開発ソフトには無料版と有料版が提供されているため、どちらを利用すべきか悩んでいる人も多いでしょう。
ここでは、無料版と有料版の違いを3つのポイントにわけて紹介していきます。多数提供されているAI開発ソフト選びの参考にしてみてください。
①機能性
AI開発ソフトの中には機能性に優れるものが多数ありますが、無料版の中には一部制限が設けられている場合があります。もちろん無料版でも多くの機能を利用できますが、なかには有料版でした利用できない機能なども多くあります。
ただし、無料版であってもAI開発を完結することが可能です。機能性の制限を気にしない人であれば、問題なくAI開発に着手できます。
②スケーラビリティ(拡張性)
AI開発では、提供するサービスにあわせたアルゴリズムを構築する必要があります。このとき構築に役立つのがAPIと呼ばれるオープンソースのプラットフォームです。
APIには、あらかじめまとまった機能が詰め込まれているので、ただ組み込むだけで高品質な機能をAIに付与できます。こういったスケーラビリティ(拡張性)に優れる機能は、有料版限定で利用できることが多く、無料版にはAPIが利用できないものもあるため注意が必要です。
③サポート
無料版と有料版にはサポートの違いがあります。
有料版であれば、チャットサポートや電話サポートなど幅広いサポートが受けられます。一方、無料版の多くは簡単なチャットサポートの利用だけに限定されることがあるため、お急ぎの場合に対応してもらえない可能性があります。
事前にAI開発の知識を持っていれば問題ありませんが、まだAI初心者だという方はサポートの種類を確認しておくのがオススメです。
AI開発ソフトの選び方
無料版と有料版のどちらのAI開発ソフトを利用するか決まったのであれば、次に示す3つの選び方を参考にソフトを探していくのがオススメです。
- 目的にぴったりのソフトか
- 直感的な操作ができるか
- APIが使えるか
AI開発ソフトを導入した後で後悔しないためにも、ひとつずつ見ていきましょう。
①目的にぴったりのソフトか
まずは、利用するソフトがAI開発の目的にマッチしているか確認しましょう。
AI開発ソフトによっては、利用できる機能や使えるプログラム言語などに違いがあります。このとき、AI開発ソフトならどれでもよいと目についたソフトを購入してしまうと、購入後に目的を達成できないと後悔する可能性があります。
事前にしっかりソフトの機能を理解し、開発の目的であるサービスに適用できるのか確認することが大切です。
②直感的な操作ができるか
中には、次のようなシーンでソフトに触れる人もいるはずです。
- 初めてAI開発ソフトに触れる
- 複数人のチームでAI開発ソフトに触れる
- 会社としてAI開発ソフトを始めて導入する
この時には必ず「直感的な操作ができるか」ということを確認しつつソフトを選びましょう。
ソフト利用の中で最も重要なのが使いやすさです。仮に高性能なソフトを導入しても、使いづらかったり操作性が悪かったりすると、使う人がいなくなり開発の役に立ちません。
また複数人で働く場合には、AI開発情報の共有も必要です。特定の誰かは使えるけど、別の人は使えないようなソフトだと、AI技術を導入したサービス開発の支障になる場合もあります。あらかじめ次に示すような使いやすさがあるかチェックしておきましょう。
- 説明書がなくてもある程度操作できるか
- 専門的な入力が必要か(ノーコードでも対応できるか)
- マニュアルなどは充実しているか
継続的にAI開発ソフトを使うために重要なポイントですので、必ずチェックしてください。
③APIが使えるか
前項の拡張性のお話でも登場しましたが、APIは作業効率を上げるために大切なオープンソースです。初心者としてただAI開発に触れてみたいだけなら問題ありませんが、商用化など本格的な開発を進めるのであれば、APIの導入が役立ちます。
AIをより賢くし、効率的な学習をさせる機能が無料で利用できるので、ぜひ利用の可否をチェックしておきましょう。
無料で使えるおすすめAI開発ソフト3選
AI開発ソフトとして無料版の利用を検討している人もいるでしょう。それなら、こちらで紹介する3つのおすすめAI開発ソフトも検討候補に加えてみてください。
それぞれ機能性が充実しており、使いやすいサービスです。有料版顔負けの性能が搭載されているので、ひとつずつ見ていきましょう。
①Google Colaboratory
Google Colaboratoryとは、Googleから提供されている無料のAI開発ソフトです。ブラウザ上で利用でき、プログラミング言語のPythonを使って記述・実行ができます。
このソフトの魅力はGoogle提供サービスとの連携性にあり、Googleドライブを使えば、記述したコードを他のユーザーと共有することが可能です。
また、AI学習にはGPUやTPUといったハードウェアが必要であり、基本有料となります。ただし、Google Colaboratoryでは一定の条件を満たせば無料で利用できる魅力があります。
②IBM Watson
IBM Watsonはアメリカのテクノロジー企業IBMが提供する無料のAI開発ソフトです。
特に魅力的なのが、次に示す項目を含む合計12種類の日本語版APIが利用できるというものになります。
- テキスト分析(Natural Language Understanding)
- 探索(Discovery)
- 画像認識(Visual Recognition)
日本ではすでにカスタマーサポートや災害危機管理といった項目で功績を上げているソフトです。企業などでも業務効率化を目的に導入されていることから、多くの場所から注目を集めているAI開発ソフトだと言えます。
③Azure Machine Learning Studio(classic)
Azure Machine Learning Studio(Azure MLS)は、Microsoftが提供する無料のAI開発ソフトです。
ノーコードで機械学習モデルを用意できることから、AI開発初心者でも利用しやすいソフトです。また、Azure MLSはウェブブラウザで利用できるため、インターネット環境とPCがあれば、場所を問わずに開発できる魅力があります。
おわりに
この記事では、AI開発を検討中の方向けに、無料版と有料版の違い、ソフトの選び方、おすすめのAI開発ソフトについて解説しました。
有料版を利用するのもおすすめですが、無料版の中にもかなりハイスペックなAI開発ソフトが多数提供されています。一部制限はあるものの、活用できる場面が多いので、まずは無料版の導入を進めてみてはいかがでしょうか。
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