「SaaSって最近よく聞くけど、これって一体何なの?」
IT用語として一般化したSaaSという言葉、アプリケーション開発のハードルを大きく下げる便利なシステムなんです!
今回はSaaSアプリケーション開発の概要と、SaaSを使った開発事例を3つご紹介しています。
アプリ開発やSaaSのことを知りたいという人は、ぜひチェックしてみてください。
目次
SaaSとは
まず、SaaSとはいったい何なのでしょうか?
本項目では、SaaSの名称、そして提供されるサービスの概要について詳しくご紹介していきます。SaaSというものを理解するためにも、ひとつずつチェックしてみてください。
①サービスとしてのソフトウェア
SaaS(サース)とは「Software as a Service(サービスのためのソフトウェア)」の略称で、WEB経由でソフトウェア(アプリケーション)をユーザーに提供するサービスのことを言います。
2006年ごろからWEBの世界に浸透し始めた言葉であり、サービス提供に対して使われている用語です。たとえばSaaSを含めて次のような項目があります。
- SaaS(WEB経由でソフトウェアを提供)
- PaaS(WEB経由でプラットフォームを提供)
- IaaS(WEB経由でサーバー・ストレージを提供)
WEB技術やクラウド技術の発展によって近年さまざまなサービスが登場しており、そのひとつとしてSaaSが注目を集めています。
②WEB上で利用できる
今までのソフトウェア・アプリケーション販売・提供は、CD-R等にデータを焼き込み、購入者はソフトの金額を一括で支払いするオフライン取引が基本となっていました。
これに対しSaaSは、WEB経由で様々なアプリケーションを提供でき、ソフトウェア・アプリケーションの製造・配達にかかるコストを大幅に削減できます。
また、バージョンアップなど継続した利用ができるソフトウェアの場合、サブスプリクション形式での販売ができ、アプリケーション開発の長期的な資金回収が期待されています。
③複数ユーザーで利用可能
SaaS関連のアプリケーションはWEB経由で利用できることから、利用者の各PCにインストールする必要がなく、複数人で簡単に利用できます。
以前までのCD-Rによるソフトの提供の場合だと、CD-Rの書き込まれたライセンスを登録した1つのPCでしか利用しかできない状況でした。
一方、SaaS技術を用いたWEBアプリケーションであれば、ライセンス・アカウントが分かれば、どのPCからでも簡単に接続できます。
SaaSアプリを開発するメリット
WEBを通してアプリケーションを提供できるSaaSですが、この利用には3つのメリットがあります。
ソフトウェアを提供したい人にとって便利なメリットが多数揃っているので、ひとつずつチェックしていきましょう。
①導入する手間がかからない
SaaSは、あらかじめ用意されたサーバー・システムを利用してアプリケーションの開発を行うため、1からシステム構築する必要がありません。
アプリケーションの提供でネックになっていたシステム構築を大幅にカットできることから、ハイスピードでアプリケーションを作成できるというメリットを持っています。
また、利用ユーザー側としてもWEB上でアプリケーションが利用できることから、アカウントを持つだけでアップデートされ、インストールPCでの個別管理が不要となりました。
開発者側・ユーザー側にとってWin-Winの関係を作れるのがSaaSアプリケーション開発の魅力です。
②複数デバイスで利用可能
SaaSを活用していくことによってWEB上でアプリケーションを提供できる。
つまり、PC・スマホ・タブレットなど、利用するデバイスを問わずアプリケーションを起動できます。
ここで知っておきたいこととして、従来のソフトウェア開発では、デバイスごとに次のような対応が必要でした。
- 各デバイスに合わせたUIの設計
- 各デバイスに合わせたデザインの作成
- 提供プラットフォームへの申請
これはPC用・スマホ用という風に別個でデザインや申請が必要だったのですが、SaaS技術を活用することによって、WEB提供という1つの準備に集約できるようになりました。
提供・アップデート・修正を一括で実施できるため、運営する手間を最小限にできるのも魅力的なポイントです。
③低コストで開発できる
SaaSを導入することの一番大きなメリットは、低コストで開発・提供・運営ができる部分あります。
もともと用意されたサーバーやシステムを利用するため、ユーザーが利用するデバイスに合わせて対応する必要がないこと、また全てオンライン提供で完結できることも含めて、従来のソフトウェア提供でかかっていたコストを削減できます。
開発コストを低くできるということは、利用ユーザーが支払うコストも大幅に削減できるということですので、安く便利に利用できるのもSaaSの魅力だと言えます。
SaaSアプリケーション開発3つの事例
便利に利用できるSaaSアプリケーション開発ですが、どのような場所で利用されているのでしょうか。
結論、SaaSアプリケーションはすでに幅広いWEBの世界で利用されており、なかには名前を聞いたことがあるような有名アプリケーションも多数提供されています。
アプリケーション開発のご参考として、ひとつずつチェックしてみてください。
①仕事効率化「Dropbox」
1つ目は、クラウドを通してデータ共有が行えるSaaSアプリケーション「Dropbox」をご紹介します。
お仕事でデータ・資料を共有するとき、会社によっては自社サーバーを作成して、そのサーバーでやり取りを行う場合が多くありますよね。
しかし自社サーバーの場合、遠く離れた場所やLANケーブルに接続されていない状況では、データ共有ができないというものもあり、ネックに感じている人も多いのではないでしょうか。
Dropboxは、WEBで利用できるオンラインストレージサービスであるため、インターネットに接続できればどこからでもデータ共有ができるという特徴を持っています。
SaaS技術を活用しているため低価格で料金提供されているなど、オンラインストレージサービスのなかでもかなり知名度が高いアプリケーションだと言えます。
②コミュニケーション特化「Slack」
2つ目に、コミュニケーションツールとして有名な「Slack」というアプリケーションをご紹介します。
ビジネス用として設計されているSlackはPC・スマホなど複数のデバイスで利用でき、IPhoneやAndroidなどOSも問わず利用可能です。
拡張機能、連携機能が充実しているなど、このアプリケーションのベースにはSaaSによって構築されたシステムが導入されているため、低価格でサービス提供されています。
③会計補助「弥生会計オンライン」
3つ目は、企業の経理・個人事業主などが触れる会計補助アプリケーションの「弥生会計オンライン」をご紹介します。
WEB上で登録・ログイン・操作できる弥生会計オンラインは、デバイスを問わずログイン可能であり、アカウント情報があればデータをそのまま引き継いで追加記入できます。
弥生会計オンラインはSaaSの比較サイト「BOXIL SaaS」による部門表彰が行われていたりと、SaaS技術によって大きな成功を収めたアプリケーションだと言えます。
おわりに
いかがでしたか?
今回は、SaaSそして、そのシステムを利用して開発されるアプリケーションに関する概要、開発するメリット、導入事例について解説しました。
幅広い分野で利用されているSaaSの技術、すでにあなたが利用するアプリケーションにもSaaS技術が導入されているかもしれません。
提供側は低コスト・ハイスピードでサービス提供できるというメリット。ユーザー側も、低価格利用・管理の容易化などメリットの多いサービスです。
多くの魅力を持つSaaSのという便利なシステム、現在ソフト開発やアプリ開発によってサービス提供をお考えだというのなら、SaaSの技術を活用してアプリケーション開発を始めてみてはどうでしょうか。
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